赤芽もち・・・カナメモチの花
赤芽もちの生け垣が増えている。
虫がつかない。病気にならない。
春は新芽が紅くて美しい。常緑樹。
赤い芽が揃うと、次は白い小花が集団で咲く。
刈り込みに耐えて、姿を自由に変容できる。
堅牢な木部が、扇の要(カナメ)に使われたからカナメモチ。
そんな条件が、生け垣に好まれるのだろう。
赤芽もちの花
庭木の手入れは、植木職。仕事が減っているらしい。
折々に、庭に来る植木屋さん・・・なかなか面白い。
植木の育て方、選定の仕方・・・すべて人生訓であり、教育論にもなる。
樹木は子孫繁栄のために一生懸命。
それを損なうのは人間のみ。
要するに、この世界、この地球、この自然、
悪い影響を与えるのは人間のみだと言う。
合理的生活が薦められる中で、
植木屋さんの手入れを必要としない庭木が幅を利かす。
花ミズキ、トネリコ、もちの木、リラ、ミモザ・・自在にのびのびと枝を張る。
洋風と言うが・・広大な敷地に在ってこその樹木かもしれない。
狭い日本の庭には、柘植、松、槇、梅、椿、つつじ、・・が、定番。
余所様の敷地や、道路に、はみ出さないようにと、枝ぶりを整えたものだ。
「自由といったって、決まり事を守った上での自由。その方が美しいよ。」
「なんだい、花芽を切られたんか?時期を選ばなきゃ!」
去年の夏、乱暴な造園業者に電動ノコで伐採された庭を、惜しんでくれる。
『・・だって、去年、腰を痛めて来てくれなかったでしょ』と言い訳する。
植木職は、技能者としては、ランクが上なのだろう?
プライドの高い人たちが多い。
技術と知識と造形力、センスが要る。
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